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| ■No.127: 誰もが思う「無常観」 |
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平成二十三年卯年 当年七十二才 今なお因幡の白兎のごとく
荒波にもまれ、鮫の背中を飛び跳ねています。
今年こそは陸に上がり木陰でゆったり昼寝でも楽しみたいと思っているのですが・・・
※鳥取砂丘と白兎海岸(2011年3月スケッチ) |
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誰もが思う「無常観」
三・一一の震災後、日本国中の人々の思いに、共通する大きな変化が訪れた
と思います。
それまでは、個人個人それぞれに価値観の違うのは当たり前、私さえよけ
れば! 私だけが儲かれば!・・・と我欲にはしり、周りの人々や生き物や
自然のことを顧みず、今日の生活が明日も、又その次の日も続くと信じて
いたのです。
しかし、津波の破壊力や原発の危機、電力不足の不安など、連日テレビで
報じられる映像を見聞きする毎に、日本人の気持ちの有り様に変化が起こり、
思いが一つになっていくように感じられます。地球の中に存在する巨大なエネ
ルギー、人の知恵では制御できないエントロピーの法則、全ての生命が一つに
ならなければ互いに生きられないというエコロジーの環・・・。自然の猛威の
中に一人の人間の力がいかに小さいことか思い知らされたのです。
そして誰もの心に宿った思いとは、昨日と今日は違う!今あることが永遠に
存在するとは限らない! 諸行無常の「無常観」でしょう。無常観は古来より
日本人に根付いた共通の心です。
祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響き有り
沙羅双樹(シャラソウジュ)の花の色 盛者必衰の理をあらわす
おごれる人も久しからず 只春の夜の夢のごとし
有名な平家物語の序文です。大声で朗読してみてください。本来の心が
蘇ることでしょう。無常観は人々を謙虚にし、優しく自然を愛する心を芽
生えさせると思います。三・一一は不幸な出来事でしたがこれを契機に日本人の
心が一つになれば未来に向けて希望が開けると思うのです。
平成23年9月7日 絵・文 宇野和孝
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